キミと一緒の一ヶ月間。

次の日―



『隆志。』



『ん？』



『陸上の大会に来るんでしょ？』



『ん。お前の事もちゃんと見とく。』



『それはそれはどうも。で、お願いがあるの。』



『なに？』



『リレーで、一試合ごとに同じチームから二人ずつでるの。で、組分けしたら、偶然に、裕美ちゃんと同じ列になっちゃったの。しかもアンカー。対戦みたいになっちゃうけど、どっちが勝ってもチームは一緒だから点数は合計になる。』


『ふぅん。それがどした？』



『で、アタシは裕美ちゃんに勝とうと思う。』



『は？同じチームなのに争ってどうすんだよ』




『それはいいの。ただアタシがやりたいだけ。で、アタシが勝ったら今度の日曜日、デートして。』




『はぁ？なんで………』


『お願い！勝ったらだから！本当にお願い！』



『………………わかったよ。裕美にはナイショだかんな。』



『了解』