意地悪な先輩〜バレー部の二人の王子〜
「お母さん、原因分かった?」

「私は分かったと思うわ」

「ほんとに? じゃあ、教えて?」

「そうね…、教えるのは簡単だけど、メグが自分で気付いた方がいいと思うわ」

「そんな…、お母さんの意地悪」

「別に意地悪してるんじゃないのよ。そうね…病名を教えてあげる」

「うん。なんか緊張するな…」

「ずばり、恋の病(やまい)よ」

「コイの病? コイって?」

「英語で言えばラブよ」

「ラブ…? え? 恋?」

「そうよ。間違いないと思うわ。問題は、その相手が誰かという事なの」

「恋の相手? つまり、私が好きな人って事?」

「そうよ」

「それはやっぱり、裕樹先輩よ」
< 101 / 187 >

この作品をシェア

pagetop