意地悪な先輩〜バレー部の二人の王子〜
『二度も言えるか』と言って頬を赤らめた水嶋先輩の横顔を思い出したら、胸がキューンとした。

「お母さん、私…」

「誰が好きなのか、やっと分かったみたいね?」

私は、水嶋先輩が好きなんだ…

「好きって、こんなに苦しいものなの?」

「そうね…苦しいだけじゃないけどね」

「私は裕樹先輩が好きだったはずなんだけど…」

「それは『好き』とは違う感情だと思うわ。一言で言えば、『憧れ』ね」

憧れか…
正直、好きと憧れの気持ちがどう違うのかは、よく分からないけど、裕樹先輩への想いと水嶋先輩への想いの違いはよく分かった。

それが、その違いなんだな…
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