意地悪な先輩〜バレー部の二人の王子〜
「お母さん、私はどうすればいいのかなあ?」

「そうね…、相手にメグの気持ちを伝えるべきじゃない?」

「こ、告白!?」

「そうね」

「で、出来ないよ、そんな事。無理」

「気持ちは分かるけど、それをしないと先に進まないわよ」

「でも…」

「水嶋君は、メグは裕樹君が好きだと思い込んでるでしょ? それは違うって、言わなきゃ」

「うん。でも、断られたらと思うと…」

「そんな事、分からないじゃない。ぼやぼやしてると、他の女の子と付き合っちゃうわよ。それでもいいの?」

「それは…嫌かも」

「だったら、勇気を出しなさい」

「うん、そうだね。あ、やっぱりダメだ」

私は加奈ちゃんの事をすっかり忘れていた。
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