意地悪な先輩〜バレー部の二人の王子〜
「メグちゃん、メールくれなかったね?」

学校に着くと、加奈ちゃんからすぐにそう言われた。

「うん、ごめん」

「もしかして、ダメだったの?」

「と言うか…告ってないの」

「え? どうして?」

「ん…もっとよく考えてみようかなと思って」

「考えるって、何を?」

「えっと…いろいろ?」

「早く告った方がいいと思うよ」

「うん…、分かった」

昨日見た水嶋先輩と浅田先輩の事は、加奈ちゃんに話さなかった。


4時間目は数学で小テストだったけど、頭痛がますます酷くなり、たぶん熱も出て来ていて、まともに問題を解けなかった。こんな事なら、休んでも同じだったな…

お昼休み。
いつものように加奈ちゃんと向かい合って座り、机の上にお母さんが作ってくれたお弁当を乗せたんだけど、食べる気がしなくてボーっとしていた。

すると、教室のドアの辺りでクラスの女子が騒ぎ始めた。
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