意地悪な先輩〜バレー部の二人の王子〜
教室にいた人達が一斉に私を見た。
「え? ベタベタなんて、してないよ」
私は大袈裟なくらいに手を横に振った。
「王子と電車に乗ったのは本当なの?」
「それは…うん。でも部活でお互いに遅くなって、たまたま方向が同じだからで…」
「同じ車両に乗り合わせた子が見てたんだって。王子とメグが顔を寄せ合って仲良さそうに話をしてたって。もしかしたらキスもしてたかもって…」
「き、キス!? してないよ、そんな事」
電車は少し混んでたし、話に夢中だったから、同じ車両にうちの学生が乗ってる事に気付かなかったんだ。失敗したなあ。
「内緒の話をしてたから確かに顔は近かったけど、ベタベタなんてしてないよ。ほんとだよ」
最後の『ほんとだよ』は、香ちゃんよりも加奈ちゃんに向かって言った。
「え? ベタベタなんて、してないよ」
私は大袈裟なくらいに手を横に振った。
「王子と電車に乗ったのは本当なの?」
「それは…うん。でも部活でお互いに遅くなって、たまたま方向が同じだからで…」
「同じ車両に乗り合わせた子が見てたんだって。王子とメグが顔を寄せ合って仲良さそうに話をしてたって。もしかしたらキスもしてたかもって…」
「き、キス!? してないよ、そんな事」
電車は少し混んでたし、話に夢中だったから、同じ車両にうちの学生が乗ってる事に気付かなかったんだ。失敗したなあ。
「内緒の話をしてたから確かに顔は近かったけど、ベタベタなんてしてないよ。ほんとだよ」
最後の『ほんとだよ』は、香ちゃんよりも加奈ちゃんに向かって言った。