ワンダー、フルカラー
「…とりあえず、」
俺はその場に立ち上がり鞄を肩に掛けると、臼田を見下ろしながら口を開く。
「お前はまず自分が抱いている感情に気付くべきだ。」
「は?」
言われた本人は目をパチパチとさせながら、俺のことを訳が分からないと言いたげな顔をさせながら見上げていた。
いやいやそんな顔をされても俺が困るだけだからっていうかリアルに困る。俺の問題ではないし。
「…分かんないならヒントをくれてやる。」
まぁ、俺は鬼じゃないからな。ヒントくらいならくれてやる。
分かりやすいやつを。
「俺さ、」
そこまで言ってから一呼吸置いて。それから臼田へヒントを出す。
「好きなんだ。真夜子のこと。」
そして、それと同時に
「頬にキスまでしちゃったくらい好きだから。」
好敵手にカミングアウト。
真夜子はきっと臼田にそこまでは言っていない。代わりに俺が言ってやる。
臼田の大きな目がもっと大きくなった。驚いているような、絶望をしているかのような…よく分からない表情で俺を未だに見上げ続ける。
俺はその場に立ち上がり鞄を肩に掛けると、臼田を見下ろしながら口を開く。
「お前はまず自分が抱いている感情に気付くべきだ。」
「は?」
言われた本人は目をパチパチとさせながら、俺のことを訳が分からないと言いたげな顔をさせながら見上げていた。
いやいやそんな顔をされても俺が困るだけだからっていうかリアルに困る。俺の問題ではないし。
「…分かんないならヒントをくれてやる。」
まぁ、俺は鬼じゃないからな。ヒントくらいならくれてやる。
分かりやすいやつを。
「俺さ、」
そこまで言ってから一呼吸置いて。それから臼田へヒントを出す。
「好きなんだ。真夜子のこと。」
そして、それと同時に
「頬にキスまでしちゃったくらい好きだから。」
好敵手にカミングアウト。
真夜子はきっと臼田にそこまでは言っていない。代わりに俺が言ってやる。
臼田の大きな目がもっと大きくなった。驚いているような、絶望をしているかのような…よく分からない表情で俺を未だに見上げ続ける。