《完》心の中の虚像 –幽霊と友達–
 優稀と別れ、しばらく歩いていると、工場が見えた。

 いつもだったら、そこに入るが、今日はそのまま通った。

――あの三人はいるかな??――

 そう思いつつも、あえて後ろを振り返らなかった。

 振り返ったら、

――喋ろうとしている。――

 とあの三人に思われ、それでまた噂になって・・・

 その話は、ひとまず忘れよう。


 そして、家に着いた。鍵を開けて、靴を脱いで、

「トモコ、靴脱がないの?」
「あぁ・・・・・・ちょっと無理。」

「そうか、だったらいいよ。」

 手を洗って、私服に着替える。
 
 いろいろ片付けて、美陽の部屋に行く。電気を点けずに、カーテンを閉めた。




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