《完》心の中の虚像 –幽霊と友達–
 学校から帰れば、いつもトモコがいる。

「ただいま。」
「お帰り。」

 今は、姿が見えないけどね。

 一通り、やることを済ませて、

「さて、今日はひたすら面接の練習だ。」
「は~~い。」

 推薦入試では、学力検査がない変わりに、内申書を提出し、面接や作文をする。

 それで、一日おきに面接と、作文をやっている。

 本番まで、あと一ヶ月だ!!


「さて、はじめるよ。」
「分かった。」
「ハイ、部屋を出て。」

 部屋を出て、ドアを閉めて、

 こんこん~♪

「失礼します。」
「こんにちは。」
「こんにちは。」
「どうぞこちらへ。」

 学習机のいすに座って、

「ようこそ、良川高校へ。教員の片山トモコです。
あなたは、和泉美陽さんでよろしいですね?」

「はい。」

 トモコが面接官で、なんか嫌な雰囲気。




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