《完》心の中の虚像 –幽霊と友達–
「トモコ・・・」
「ここで死んだ子と間違われて、今まで、ここをさまよっていた。」
 
 美陽は言葉が出なくなってしまった。


 「幽霊」って呼ばれて辛いのに・・・

 「自殺した。」という嘘のレッテルを貼られたトモコは、どんなに辛かったのか――

 このまま、何も喋らずに時間が過ぎた。


「ねぇ、トモコ。そろそろ帰るね。」
「分かった。明日も来てね。」

「言われなくても、来るから。」
 
 トモコの声色が明るかった。

 きっと、「自分は自分」で割り切っているのかな??

 まぁ、いい!!




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