《完》心の中の虚像 –幽霊と友達–

壱 始動

 その日の深夜。


 半分幽霊状態なので、全然眠くない。


 それは置いといて。


「打ち合わせどおりに行くからね。」

「了解。」

「ターゲットは、秦野千華と、その母。」

「えっ、お母さんまで。」

「まぁ、生前私をいじめたからね。」

 トモコが黙り込んだ。


「トモコ。大丈夫。」

「あっ、ごめん。では、行きましょう。」


 美陽とトモコの手をつないで、

「ナンネンデマラナナナ二オラ・・・・・・」

 トモコが、変な呪文を唱える。


――いよいよ、復讐が始まる。死の世界を踏み出すために。――



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