《完》心の中の虚像 –幽霊と友達–
 それから、ちか母は自分の部屋へ戻った。


 そして、


 自殺。


 凶器が

 コトン~♪

 と音を立て、落ちた。


 その瞬間、トモコは、


「ふっふっふっ・・・残念ね。」


 一枚の紙を落とした。


 その紙は、偽の遺書だ。

 内容を大雑把に言えば、


「和泉美陽さんの自殺で、娘がいじめにかかわっていました。

親として大変申し訳ありません。

そこで、命を持って償います。

そして、お嬢さんの回復を願います。」


 世に言う、無理心中だ。


 でも、美陽たちは捕まることがない。

 幽霊は、指紋とかが残らないからだ。


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