《完》心の中の虚像 –幽霊と友達–
 次のチャイムが鳴っても、まだ先生は戻らない。

 クラスのざわめきが、もっとひどくなる。


 やっとの思いで、先生が来た。

「あれ??今は数学じゃないの?」

「はぁはぁはぁ・・・大変なニュースが入ってきた。」

 また、クラスがざわめきだす。

「秦野さんが・・・秦野さんが・・・亡くなった。」

 今度は、黙り込んだ。


「千華が??千華が死んだ??」

 亜里抄が泣き崩れた。

 それにつられ、クラスの女子が震え上がったり、泣き出したりした。

――よし、予想どうり。――

 それから超小声で、

「ナンネンデマラナナナ二オラ・・・・・・」

 工場に戻った。

 
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