《完》心の中の虚像 –幽霊と友達–
 でも、無理。

 もう絶交レベル。

 最初から、つきあわなければ良かった。

 バカ、なぜ見抜けなかった。

 嘘の友情だって。


 頭の中がぐるぐるしていたとき、

「美陽、落ち着いて。」

 トモコが、美陽を落ち着かせようとするが・・・

「もう、トモコの声なんて聞きたくない!!」


 美陽は工場を走り回った。

 目的もなく、ただ走った。

 どんなに体力を使おうとも。

 まるで、美陽の頭の中を、体で表現しているように。




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