《完》心の中の虚像 –幽霊と友達–
 政樹に生き地獄を与え、それと同時に復讐ができ、成仏できる。

 まさに一石三鳥。

 十年以上待ち続けて、やっと近づけた。


 でも、仲良くなるにつれ、私にとっては大切な友達だと思った。

 本当は、このことを話したくなかった。


 だが、美陽が『生きたい。』と言った。

 このことを美陽に言うと、美陽は生還でき、私は成仏する。

 美陽にとっては、『裏切り。』と思うかもしれませんが、
 美陽の意思を尊重してこうなりました。


 私は、これから長年待ち続けた天国へ旅立ちます。

 
 こんな形で別れるなんて、辛いです。


 だけど、私が生きられなかった分を、美陽が代わりに生きてください。

 名前の由来の通りに。


 天国から見守っています。


 どうか、お体に気をつけて過ごしてください。


 トモコこそ、柚木美陽より」
 


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