恋愛物語−ナツ−
『あっ!そーだ!噂によるとツルがまた私らの学年受け持つらしいよ。』


「えっ!マジかよ!俺1年のとき担任だったから今回勘弁だなぁ…」


ツルとは先生のあだ名である。


髪の毛が頭のてっぺんにしかなく鶴のようだから『ツル』と皆言っている。


ツルは野球部の副顧問である。


コウタは野球部でツルにはなんだかんだで可愛がってもらってる。


「はい!着きましたとさ!!」


『はい!ありがとさん!』


コウタが自転車を自転車置き場に置いてる間に私は急いで学校の玄関へ走った。


学生が大勢たむろっていた。


クラス表が貼ってあるのだ。


私は人ゴミを掻き分けて前へ前へと行った。


3年のクラス表をまず見た。



(真野先輩…真野先輩…)



『あっ!あった…』


っと心で思ってることが声に出てた…



すると後ろから


「先輩は2組ですね〜ナツ〜!!」

あまりの驚きで声が出なかった。


私の後ろにいたのはサキだった…


『もう…おどかさないでよ!!』


「アハハ。ごめん!ごめん!」


サキは高校に入ってからの友達だ。


いろいろ恋愛の事とか相談にのってもらってる。


唯一私が真野先輩の事が好きだと知っている友達だ。


「ナツは2組だったよ!私もまた一緒だよ♪」


『本当!よかったぁ〜!なんか安心したぁ〜!サキがいるならまた一年間楽しく過ごせるよ♪』


(えっ!でも待って2組…)


『2組って事は…』


「そうよ!ナツ!体育祭は先輩と同じだよ!!」


『うわっ!ヤッター!!新学期早々すごい私ツイてる(・∀・)』


うちの学校は組ごとに体育祭のグループを決める。


学年ごとの1組だけとか2組だけっとかで分けるのです!


「あっ!ちょっと他のクラスも誰がいるかチェックしてくるね」


『うん』


サキは2年のクラス表を見に行った。


私は体育祭の嬉しさのあまり【真野ユウジ】の名前をずっと見てた…


多分にやけてるな…私。
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