恋愛物語−ナツ−

結局、私はコウタと教室の方に向かっていた。



『ねーコウタさぁ。知ってる？』


コウタ「何が？」


『多分さっき一緒に居た大木くんらもそうかもしれないんだけどさ…何だかうちのクラスの子の中で私とコウタが付き合ってると思ってる子いるみたいだよ…サキから聞いたんだけどね。』


コウタ「ふーん」


『ふーんって…私達はただの幼なじみなのにね！誰が変な噂流すんだか…。皆にちゃんと言うべきだと思うわけよ！！』


私は腕組をしながら言った。


コウタ「別にいいじゃん！わざわざそんな事言ったら逆に変だろー！」


『う…ん。そーかもしれないけどさ…』


コウタ「ほっとけ！ほっとけ！人の噂も１９日って言うだろ？」


『それ…なんか少なくない？』


コウタ「まぁ！とにかく言いたい奴には言わせておけばいいし！別に悪い噂って訳じゃねーじゃん！むしろめでたい噂だからいーんじゃねーの？」


なんだかコウタにそんな風に言われたら納得というか不思議ど『まぁいいか』って気持ちに変わる自分がいた。


なんだろーね？コウタはまるーく事を済ませるのがうまいんだね。


コウタ「ところで今日のクッキングクラブのメニューはなんざんしょ？」


『えーっと確かベイクドチーズケーキだったかな。』


コウタ「おっ(´∀`)ナイス♪大好物じゃん！俺の♪」


コウタが私の顔を見て言った。


『わかったわよ…ちゃんとコウタの分もとっておくから(´〜`)』


コウタ「頼むぞ！」


『はいはい…』


っと私は愛想もない返事をしながら階段を降り始めた瞬間。

振動で左膝がもの凄い痛さを感じバランスを崩し前の方に倒れた。


ドカッ！ドカッ！ドン！！


『いてて…』


最悪だよ…


今日は運が悪い…悪い時には悪い事が重なる物なんだね…


私は階段から転げ落ちたみたいだ。


ん？でも思った程痛くないかも…

私ってそんなに頑丈にできてるのか？


コウタ「大丈夫か？」


コウタの声がすぐ近くに聞こえた。


私は目を開けた。
するともの凄い至近距離にコウタの顔があった。