こころ、ふわり
7 変化してゆく心
翌日、学校を午前中だけ休んでお母さんに付き添ってもらい、近所の病院へ怪我の具合を見てもらってから学校へ登校した。
検査などをしてもらったら午前中いっぱいかかってしまい、午後からの登校になってしまった。
結果としてはクニコ先生の言っていた通り、左足首の捻挫と、肋骨の骨折だった。
そして気がかりだった左手の甲も骨折、中指は打撲。
だいたい予想はついていた診断結果とはいえ、全治2ヶ月と言われたので当面の部活動はドクターストップがかけられてしまった。
悲しかったけれど、もう泣いたりはしないことにした。
昨日、芦屋先生の前でたくさん泣いてスッキリしていたし、気持ちを切り替えることが出来たから。
私が昨日、大きな怪我をしたことはクラスのみんなが知っていて、午後から登校すると代わるがわる心配そうにみんなが声をかけてくれた。
その中でも菊ちゃんは親身になって心配そうにしてくれていた。
「通学はどうするの?帰りとかしばらく1人で帰るの?」
菊ちゃんに聞かれたことは、まさに私の悩みのタネでもあった。
「今日はタクシーで来たけど、さすがに毎日ってわけにはいかないからね。のんびり歩いていくから大丈夫だよ」
「そっかぁ……」
「あ、でもね、痛み止めのお薬もらったから、昨日より全然マシなの」
大量にもらったお薬をカバンにしまっていたので、私は菊ちゃんにニッコリ微笑みかけた。
「心配かけちゃってごめん。あと、試合も出られないから放課後にみんなに伝えなきゃ」
「……うん」
私の心中を察してか、菊ちゃんは神妙な面持ちで静かにうなずいた。