こころ、ふわり
━━━━━そして、真司と約束した日曜日がやってきた。
前日の夜は緊張してなかなか眠れなくて、そして当日も何を着ていこうか悩んだ。
男の子とデートというものをするのは、実は生まれて初めてだった。
変にワンピースなんかを着ていって気合いが入っているとか思われるのも嫌だったので、いつも通りに細身のデニムを履くことにした。
菊ちゃんと出かけてくると両親に伝えて、私は家を出た。
先週の金曜日におこなわれた、修学旅行の実行委員会のこと。
先々週に引き続き、高野先生が決めたグループに分かれてホテルのフロア管理について話し合う。
芦屋先生は例のごとくほとんど発言せず、私ともまったく目が合わなかった。
いつもなら何回か目が合ったりしていたような気がするけれど、私の方を見ることもなかった。
やっぱり避けられているのかな、と悲しくなった。