こころ、ふわり
私はいつの間にかリビングの床に座り込んでいた。
どうにもならない自分の感情が涙になって溢れてくるみたいだった。
「ごめんなさい」
私は何回も何回も、服の袖で涙を拭った。
「困らせてごめんなさい」
芦屋先生がどんな顔をしているか分からなかったけれど、先生はきっととても困ったような顔をしている。
だからひたすら謝った。
もう私と芦屋先生の穏やかな関係も今日で終わりだ。
私のマイナスな部分をこんなにも見せてしまった。
すると、芦屋先生はどこからともなくティッシュを持ってきて、私の涙を拭い始めた。
「まず、涙を止めよう」
と、先生は懸命にティッシュを私の頬に当ててくる。