こころ、ふわり
14 約束


翌朝、目を覚ました時にいつもの自分の部屋じゃないことが不思議でたまらなかった。


部屋の中に洗濯物がかかっていて、その近くに自分の制服がハンガーにかかっているのを見て、ハッと我に返りすべてを思い出す。


勢いよく飛び起きて、時計を見る。


9時を過ぎていた。


髪の毛もボサボサのまま寝室の引き戸を開けてリビングへ行くと、芦屋先生はすでに起きていて朝ごはんの支度をしているところだった。


「せ、先生、すみません!こんな時間まで寝ちゃって」


私の焦った顔がよっぽど面白かったらしく、先生は笑っていた。


「おはよう」


「あ、おはようございます」


挨拶を交わしてから、窓ガラスに映る自分が見えた。


ようやく自分の髪の毛に寝ぐせがついていることに気づいて手で直す。


「台風はもう行ったみたいだよ」


先生にそう言われて、私はすぐに窓の外を確認した。


昨日の荒れていた天気が嘘のように、綺麗に晴れ渡っていた。


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