こころ、ふわり


翌日。


芦屋先生が言っていた通り、私は昼休みに星先生に呼び出された。


職員室まで来るように言われていたので、指示された通りに職員室の中にいる星先生に声をかけた。


なんとなく、私のことを周りの先生たちも見ているような気がして嫌な気持ちになる。


面白半分で見ている先生がほとんどだった。


「吉澤さん、わざわざごめんなさいね。応接室に移動するね」


と、星先生が私を案内する。


芦屋先生が心配そうな目で私を見ていた。


変に目配せして他の先生に勘づかれても困るので、あえて何も反応せず星先生の後ろをついていった。


応接室には高野先生がすでに待っていて、とても威圧的な雰囲気だった。


大きなソファの真ん中に座らされた私は、正面に座る高野先生と星先生をおそるおそる見やった。


「吉澤」


高野先生が疑わしげに私の顔を眺める。


「昨日の騒ぎは知ってるよな?」


「はい」


私はすぐに返事をした。


「あの2人のことは、もともと知ってたか?」


落ち着かない様子で見守る星先生を尻目に、高野先生がグイグイ質問を投げかけてくる。

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