こころ、ふわり
ここ3日ほど、私は澪に電話をかけ続けている。
でも、彼女が電話に出ることは無かったし、折り返し電話がかかってくることも無かった。
メールも何通か送ったけれど、返信が来ることは無かった。
こんな時なのに、定期試験のために勉強をしなければならないということが苦痛でならなかった。
それでも放ってられずに机に向かいながら、1人部屋でため息をつく。
応接室に呼び出されたあの日、私は何も知らないと嘘をついた。
でも本当にそれで良かったのかと自問自答していた。
徳山先生と澪は、羨ましくなるくらいお互いを想い合っていたし、2人とも本当にいい人だった。
他の先生たちや生徒のみんなが思うような、遊び半分での付き合いではなかったはずだ。
それをしっかり伝えていたら、あの処分が少しは軽くなったんじゃないかとも思う。
あの時、知らないと通すと決めた自分をほんの少し後悔した。