こころ、ふわり


実行委員会での話し合いが終わり、先生も生徒もみんな教室から出ていく。


徳山先生と相川澪は、会話をすることもなく別々に去っていった。


さすがに学校内で2人で話したりはあまりしないのだろうか。


そんなことを思っていたら、芦屋先生が私のところへやってきた。


「吉澤さん、ちょっといいかな」


「は、はい」


昨日のこともあったので、私は即座に立ち上がって返事を返す。


私たちのことを真司がなんだか不満そうに見ているので、話を聞かれてはまずいと思い、先生を廊下へ連れ出した。


「昨日、大丈夫だった?」


芦屋先生は心配そうに私にそう尋ねてきた。


徳山先生と相川澪の衝撃的な光景がすぐに頭に思い浮かんだ。
正直、昨日の夜はショックが大きすぎてなかなか寝付けなかった。


たぶん芦屋先生は私がそうなっているだろうと予想して心配してくれているのだと思った。


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