ありがとう
「あっ――…」
思わず立ち上がる――…
相原くんは私の隣に座る
「石田さんだよね?」
「えっ…
どうして私の名前……
知ってるの?」
相原くんは笑う―…
「そりゃあ知ってるよ。
クラスメ―トじゃん」
心臓がドキドキしてる…
私…今…相原くんと
話してるよ―――…
しかも名前知ったし…
「そ…そっか
そうだよね…。」
相原くんは深呼吸をした
「石田さん…授業は?」
「あ…サボっちゃった」
そう言うと相原くんは
笑った――…
「なんか意外だな~!
石田さんって真面目
って感じだから…」
「そ…そんなことないよ
私…真面目じゃない」
「そっか~!
何だか意外だな~
ちょっと話そうよ!」
そう言われた瞬間―……
何がなんだかわかんなく
なっちゃった――…
だって、偶然が重なり
すぎて―…
それからチャイムが
鳴るまで相原くんと
しばらく話した。
モデルの話…芸能界の話
私は学校の話とか……
たくさん話した。
時間が止まればいいのに
ずっと思ってた――…