愛想人〜アイオモイビト・幼なじみ〜

この感覚………魁迩としてる時にもある。


キスをされながらあたしは気持ちが疑問から確信へと変わったのが分かった。


あたし………絶対にしないと思ってた二股心を持っている…。


その醜(みにく)さに顔を歪(ゆが)ませると絢はあたしがキスに苦しんでるものだと勘違いしてゆっくりと唇を放した。


「お仕置きはここまでにしておくよ………」


フッと今までに見たことのないような切ない笑顔をして言った。




ツキン…と痛む心。


なぜだか分からないけど、絢にこんな笑顔をさせたくないと思ったんだ。


どんな笑顔でもいいけど…こんな切ないような、悲しいような笑顔はさせたくない。と思った。




まだまだ幼い考えで気持ちもよく分かっていなかったあたしは間違いの行動をしたんだ…。


絢や魁迩を傷つけるような結果になるとも知らずに………。


でも、この間違いがあったからあたし達は今、こうしていられるんだよね?


そしてそんな過去があって今のあたしがあるんだよね?




あたしは揺れる心に決断をすることにした。


この決断は………徐々に運命の歯車を狂わしていくんだ…。





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