愛想人〜アイオモイビト・幼なじみ〜

恋人ごっこ Ⅰ


晴れて恋人同士になったあたしと絢。


そーいえば…絢はプリティ王子で、プリティ王子にはファンクラブか親衛隊があったっけ………。


あ、考えただけで頭痛くなっちゃうよ…。




結局授業をサボって絢と一緒に屋上にいるがファンクラブのような親衛隊のような輩(やから)の事を考えて頭が痛くなったから頭を押さえた。


「梨羽? どうかした?」


プリティさのカケラもない、素の絢が聞いてきた。


「てか頭押さえてるってことは頭痛いの?」


うん、そうだよ。


その頭の痛い原因は辿れば絢につくんですけど。


恨めしげな顔で見れば


「そんな顔して…。 何、そんなにお仕置きされたいの?」


なんてアブナイ台詞をサラっと言った絢。


どの話の流れでそうなるのか教えてほしいくらいだ。




「絢ってファンクラブのような…親衛隊みたいなものがいるじゃん…。 考えるだけでも憂鬱(ゆううつ)」


ため息混じりにそう言えばいやに納得していた。


絢本人もどれほどのものか知っているからだ。


まぁ…前の呼び出しの時はなんとか丸くおさまったけど。





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