愛想人〜アイオモイビト・幼なじみ〜
恋人ごっこ Ⅲ
そういった意味を込めて助け舟を出してくれた方を見ると…
「絢!! それに…魁迩!!」
この学校の王子様がいた。
二大王子様が実は俺様でした…なんて事実を女生徒は知らないんだよなぁ…と考えるとなんだか妙に嬉しくなる。
しかもその二大王子様に助けられたもんだから周りの視線が痛いったらありゃしない。
「んまぁ…プリティ王子と爽やか王子が言うんなら………」
渋々だが納得してくれた和嘩。
まぁ…この二大王子様に反抗した日にはこの学校にいられない事は確実だからね。
さすがの和嘩でもそんなことはできないし。
でもある意味和嘩が凄い…。
この二人を目の前にして『王子』って言うことはあってもその影で言われてる名前を言う人なんていないのに。
ちょっと尊敬しちゃうよ。
「でも…」
と付け加えた和嘩。
え…なんでしょうか?
なんか………嫌な予感がするのってあたしだけ?
どこに逃げようかなって考えてると聞こえた声。
「ちょっとの間は弄らしてね♪」
悪魔和嘩様、ここに降臨。