愛想人〜アイオモイビト・幼なじみ〜
相合い傘
絢と別れてから数日。
呼び出しは一向にやまない。
まぁ…悲しませるなって言われてたのにこうなったからなぁ…。
自業自得、仕方ないって言えばそうなんだけどね。
季節は梅雨真っ只中。
持ってきていた傘をさして帰ろうとするが自分の傘を探す手がピタリと止まる。
………やられた。
あたしが持ってきていた傘は見事な程、無惨にグチャグチャにされていた。
いつもなら折りたたみ傘も持ってきているのだが今日は運悪く忘れてしまったのだ。
外の雨は一向に止む気配を見せない。
………びしょ濡れで帰るしかないかな?
と体育会系の考えをした。
んー………
悩むこと数分経過。
やっぱり雨は止みそうにないし…てかむしろひどくなりそうだし…走って帰るか!!
えーっと…まず髪は邪魔になるからくくって。
鞄は………まぁこのままで何も問題ないだろうし大丈夫か。
んー…あとはストレッチかな?
鞄を下に置いてストレッチを始めた。
真面目に走るの…久しぶりかも。
ストレッチも終わり走り出すぞ!!というとき、腕を捕まれて阻止された。