愛想人〜アイオモイビト・幼なじみ〜
「ねぇ…梨羽ちゃん?」
呼ばれて桐先輩の方へ視線を向ければ………
笑っているが目は笑ってないし…背後にどす黒いオーラを感じる。
えーっと………怖いんでそのオーラ、しまってもらえます?
「何を考えているのかなー?」
一歩ずつ近づいてくる桐先輩とは対照的に一歩ずつ後ろに下がっているあたし。
しかし行き止まりはあるもの。
背中が靴箱にあたる。
ヤバッ………これってピンチ!?
「しょうがねぇからこれで許してやるよ」
桐先輩はそう言うとあたしに顔を近づけてきた。
綺麗な顔立ちに思わず見とれてしまう。
それと同時に頬に柔らかい感触。
「………ふぇ?」
マヌケな声を出してしまった。
顔は笑顔だが笑いを堪えてる感が漂っている。
恥ずかし………。
てか!!
あたし…桐先輩に、頬にチューされた!?
!?!?!?
落ち着け、自分。
何故キスをチューに変換する必要があったんだ?
いや、それより頬にキスで許してあげるって………なんだか異様に恥ずかしいんだが…。
つかキャラ崩壊しちゃってるよ、あたしー!!