愛想人〜ｱｲｵﾓｲﾋﾞﾄ・幼なじみ〜

「梨羽ってさ、言い逃げするようなヤツだったんだ？」


………ぉい、それは喧嘩を売っていると捉えればいいのか？


「んなわけ…「あるだろ？」


声を上から被せられました。


………。


はい、ありましたね。


あたし、告白しといて言い逃げしちゃいましたね。


どうやら思っていたことは顔に出ていたらしく『ようやく分かったか』と言われた。




てかさ…


「なにしに来たの？」


用件を言ってくれないから対応に困るではないか!!


っていっても対応ってほどのものはしてないけど。


「あ？　告白の返事をしに来たってのにその言い方はねぇんじゃねぇのか？」


………告白の返事。


聞きたいようで聞きたくないっていう複雑な心境。


だけどそんなあたしの心境もお構いなしに口を開いた魁迩。


聞きたく…ない。


耳を抑えたい衝動に駆られながらも魁迩の言葉に耳を傾けた。




「オレも好き」




ぇ。


「それ…本気で言ってんの？」


「オレが前言った言葉、疑ってんの？」


疑ってなんかなかったけど…。


首を左右に振って魁迩の言葉を否定した。