愛想人〜アイオモイビト・幼なじみ〜

ギリギリセーフ…で遅刻を免れたあたし達。


和嘩には『暑苦しいくらい仲良いねー』って軽く嫌味混じりに言われた。




そして夜は毎日のように身体を重ねている。


前みたいにお互いの気持ちが分からないまま身体を重ねているんじゃなくて今は気持ちを伝えあいながら身体を重ねている。


それが…無性に嬉しかったりするんだけどそれはあたしだけの秘密。




「ぁ………魁、迩…」


「…ッ………梨羽………」


そして今日も身体を重ねた。


「魁迩………好きッ…」


攻められながらも今の気持ちを言葉にして伝える。


そしていつも返ってくる答えは『オレも好き』。


だけど今日は違ったんだ。




「オレは…好き、じゃ…ないッ………


愛してる………」




"愛してる"なんて…。


前、言ってなかった?


「"愛してる"なんて簡単に言うもんじゃねぇよ…。 本気で惚れた女以外に言うヤツ、信じらんねぇ」


って………。


そんな不意打ち…狡いよ………。


『あたしも愛してる』って言おうとしたんだけど…意識が遠退いた………。
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