影の王<黒き堕天使>

黒龍が住んでいる所は、魔界の中心地《ベルーガ》にある城。何千人という部下と一緒に生活している。
｢黒龍様、おはようございます｣
挨拶をして来たのは焦げ茶色の髪で金色の瞳の男性。名は<風見時雨>、九尾の狐で妖怪だ。
｢おはよう、時雨｣
未だに眠そうな声で挨拶をする黒龍。
｢お疲れの様ですね…。
俺お仕事手伝いますよ？｣
心配そうに時雨は黒龍に言う。
｢大丈夫だ‥、気にすんな‥｣
｢はい‥、無理しないで下さいね…｣
二人がそんな風に会話していると、
｢二人共～！朝食の準備出来たのでいらっしゃって下さい～！｣
大声でビルフォニアが叫んでいる…。
｢｢‥はーい!｣｣
食い気があるか知らないが二人共元気に返事をして行った。






ムシャムシャ‥
かれこれあの返事から一時間は経過しているが、二人はまだ食べ続けている…。
｢美味いなぁ～♪
やっぱビルフォニアの飯は美味い!!｣
時雨が満足そうに言う。まるでチビっ子みたいに…。
｢ありがとうございます。黒龍様、お味は大丈夫ですか？｣
そう言われたビルフォニアも嬉しく、黒龍に聞いている。
｢美味いよ、いつもありがとな｣
笑顔でビルフォニアに御礼を言う黒龍。