小さな恋のうた
「なにしてんのよ!?、恥ずかしいじゃん!!」


モモはビトの腕をふりほどいて、タンカを切った。


「もう、外人みたいでキモイ!触んないでよ!?」

モモは真っ赤になって恥ずかしそうに、そのまますたすたと一人で先に帰ってしまう。





「ねえ、どうしたの?ずっと会いたかったのに・・・」

ビトは悲しそうな顔をして、モモを追いかけようとしていたけど、僕もいたことに気付いてくれた。


「ああ、レン、久しぶり!ねえモモちゃんどうしちゃったの?」

おろおろしているビトに、きっと久しぶりで恥ずかしいんだよって慰めてあげた。


それにしても、久しぶりに会ったビトは、僕よりずっと大きくなっていて、もの凄くかっこいい。
写真で見るより、やっぱ本物の方が凄いな。


周りの女子がうるさいので、ちょっと紹介してあげると、ビトはキラキラした笑顔で、はじめましてと挨拶をした。


ああ、父さん譲りの、アイドルスマイルって感じ。

みんなかっこいいって、相変わらずキャーキャー騒いでる。


そんな女子達を尻目に、僕達はモモを追いかけるように帰ることにした。
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