小さな恋のうた
「最近もさ、ビトに振られたって思ってたみたいで、クラスの男子とデートしたりしてたし・・・」

あ、ビトには言わないでねって、ちょっと不安になる。



「大丈夫かな・・・二人にさせちゃって・・・」



おじさんがそういうから、ちょっと見てくるよって僕も上に上がった。




モモの部屋の前にいくと、ビトがドアの前で一人でモモに話し掛けていた。



「どうしたの、入れてくれないの?」


「モモちゃん泣いてるみたい・・・どうしよう・・・」



ビトもちょっと泣いていたので、もうしょうがねーなーと思ってモモの部屋のドアを開けた。

うちは部屋にカギをつけてないからね・・・勝手に入ることはめったにないから。



「モモ、いつまでふてくされてんだよ。せっかく久しぶりにビトに会ったんだから、ちゃんと話せよ。」


そう言ったら、いきなりクッションを投げられて、勝手に入ってこないでよって、無理やりドアを閉められた。


そこまで拒絶しなくてもいいのに・・・ビトがかわいそうだよ。
< 22 / 82 >

この作品をシェア

pagetop