小さな恋のうた
夏休みがもうすぐ終わる頃、毎年恒例のサマソニが幕張であった。

今年もべべさんが、僕たちも誘ってくれて、モモとビトと3人で遊びに行く。



いつもライブはあんまり見ないで、ご飯食べたり浜辺で遊んでたりする事の方が多かったんだけど(ほら、まだ子供だったからね)、今年は好きなバンドも結構出ていたので、ちゃんとライブも見ようかなって思っていた。



最近やけにビトとモモが仲いいから、僕はなんか邪魔しちゃ悪いと思って、一人でフラフラ会場を歩きまわった。

結構いろんな人がいて面白いな。



毎年きてるはずなのに、ちゃんと会場を見たのは初めて。
いつもバックステージとかで見てたしね。


もうすぐモンパチのライブがビーチステージで始まる。
ちゃんとライブ見るのは初めてだなって、ワクワクしてステージの方に走って行った。



ビーチステージの周りには、もう人だかりができていて、凄い熱気だった。

熱さでばてないように、水なんかもまかれて、ちょっと濡れちゃったりしたけど、なんかみんな気持ちよさそう。


ライブが始まると、みんな一斉にオイオイって叫びながら、モッシュし出した。

僕は間違って前のほうに行き過ぎてしまって、一瞬埋もれそうになる。

やばい倒れる!?

そう思ったとたん、周りの人に大丈夫って支えられた。

「ゴメンありがとう」


振り向いたら、僕と同じくらいの身長の、可愛らしい女の子だった。
モンパチのTシャツに首にはタオルを巻いて、動きやすそうな短パンを履いている。
よくある、メロコア系のスタイル。
髪は茶パツでラフにお団子にしていて、メイクだけはしっかりしてる。


「子供は後ろに居た方がいいよ、危ないから。」

それだけ言われて、彼女はドンドン前に行ってしまった。



なんか、小さいのに、パワフルな感じな人だな


子供って・・・僕とあんまりかわんないじゃん、身長だけは
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