小さな恋のうた
「うちの仲間は、みんなこういうの毛嫌いするからさぁ・・・
でも、レンに会えるとは思ってなかったな。
妹ちゃんはダレが好きなの?」

急に話をモモにふられた。



「私はエッと・・・」

モモはとっさに、いちばん有名なJrの人の名前を出して、ああやっぱりねってカオリさんに納得されていた。



「なんでビトのこといわないの?」

子声でそう聞いたら、いいじゃんってつねられた。




「そういえば、今回入ってきたJrで、ダントツにかっこいい子いたよね~♪
確か、松本さんの息子とかいってたっけ?ってことはBabyの息子ってことだよね?凄いよねー!」

かおりさんは何も知らないから、あっけらかんとそういった。


「ああそれが僕らの友達で・・・」

って言いそうになったら、またモモに余計なこといわないでってはたかれた。


「どうしたの?」

「いやなんでもない・・・」

思わず笑ってごまかす。



「でも僕は、やっぱこういうアイドルのコンサートは苦手だな・・・」

そう言ったら、男の子はそうかもね?って笑われた。


「他のベテラングループなら男子も多いし、楽しいんじゃない?
未だにチケットとか取れないけどさ。」

そして父さんたちのグループ名を言われた。
思わず、そうだよねーって調子を合わせたりして

でも、父さんの事を褒められた気がして嬉しい。



それからカオリさんに、一緒にお茶して帰らないって誘われたんだけど、遅くなると叱られるからって言い訳して、かおりさんとバイバイした。

なんかモモがそうしたそうだったからね。僕はのこってたかったけど




「ねえ、あんまり人に、ビトのこととか言わないでよね。」

帰りの電車の中でモモにそう言われて、わかってるよって答えた。


なんかそういうのわかったら、いろいろめんどくさそうだしね。

でも、もっと親しくなってきたら、いわざるえない状況になるだろうな・・・



「でも、あのお姉さんいい人っぽいね・・・なんか話しやすかったよ。
レンもうまくいくといいね。」

またそんなことを言われて、そんなんじゃないってばって言い返した。
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