小さな恋のうた
上にいるよって言ったら、すぐにモモの部屋に行ってしまった。


ビトはまだ分かってないもんな

なんかヤバイことになるかもなって、僕も一緒に上にあがった。



上にあがったとたん、モモの泣き声がして、ビトが必至になだめているのが分かった・・・

「どうしたんだよ、大丈夫か?」
思わずモモの部屋の前で声をかけたら、レンはこないで!って言われて、僕はすごすごと自分の部屋にいった。



って言っても、モモが結構ヒステリー気味に話してるから、全部こっちの部屋までまるぎこえだったけどね。





「もうあんなビト見るのやだ!絶対コンサート行かないから!!」

「なんで、僕モモちゃんのために頑張ったのに・・・ちゃんと見れくれなかったの?」

「だって、私以外に女の子に、笑って手を振ったりして、もうそういうのやなの!」

「だってしょうがないじゃん、そういう仕事なんだもん。
モモちゃんのお父さんだってそうでしょ?」

「それでも嫌なものは嫌なの!?」


ああ、なんか堂堂巡りって感じだ

モモも諦めて、慣れるしかないのに


そんなことを聞きながら思った。



「じゃあどうすればいいの?事務所やめてとかそういうのはなしだよ・・・やめないから。」

モモはずっと泣きっぱなしで、ちゃんとまともに答えていなかった・・・



「ねえ、僕のこと信じてくれないの?そんないちいちヤキモチやかないで、僕も困っちゃうよ・・・」

ビトがそう言うと、暫くしてモモが泣き止んだのが分かった。



ああ、なんかしてるのかな?






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