あなたとの恋。


「たっ、竜、樹………!?」


「あっ、やっぱりここにいた。」


そして、狭いすきまの隣に座る。


――ひっ、ひっく。


「お前って、この体育館来ると、絶対、ここで泣いてるよな。」


「覚えてるか?小2の時、俺が陽菜の親に初めて、真さんの大会に連れてきてもらった時のこと。」


「うっ、うん。ひっく、お、覚えてるよっ。」


「あん時、陽菜が迷子になって、俺が必死に探して、見つけたところがここだった。」


だから、ここは、あたしと竜樹の秘密の場所。




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