DOUBLE STEAL ~イシヲモツモノ~
「なあに?響、もしかして暗い公園でキスでもしようとか思ってるんじゃ無いでしょうね?」
「え―― そ、そんなこと思うわけないじゃん。や、嫌だな。ハ……ハハハ……」
片手を上げ、頭を掻きながら笑って誤魔化す。
それから響は「クソッ!なんで分かるんだよ」と下を向いて呟いた。
「何か言った?」
「何でもない何でもない―― フゥ……」
気を取り直して未央の様子を見ながら、もう一度訊いてみる。
諦めが悪いのも響の特徴なのだ。
「で―― でもさ、ちょっとベンチで話しするくらいならいいだろ?んでもって、肩くらい組んでも。もう三回目のデートなんだし」
大きな瞳をクルクルと動かした未央が答える。
「そうね、それくらいなら……」
「やったっ!」
途端、小さくガッツポーズしながら(なんで俺、肩組むぐらいで喜んでるんだ?)と響は自分に問い掛けた。
と、いう事で――
取りあえず響の要求は受け入れられ、二人は薄暗い公園のベンチに腰掛ける事になった。
「え―― そ、そんなこと思うわけないじゃん。や、嫌だな。ハ……ハハハ……」
片手を上げ、頭を掻きながら笑って誤魔化す。
それから響は「クソッ!なんで分かるんだよ」と下を向いて呟いた。
「何か言った?」
「何でもない何でもない―― フゥ……」
気を取り直して未央の様子を見ながら、もう一度訊いてみる。
諦めが悪いのも響の特徴なのだ。
「で―― でもさ、ちょっとベンチで話しするくらいならいいだろ?んでもって、肩くらい組んでも。もう三回目のデートなんだし」
大きな瞳をクルクルと動かした未央が答える。
「そうね、それくらいなら……」
「やったっ!」
途端、小さくガッツポーズしながら(なんで俺、肩組むぐらいで喜んでるんだ?)と響は自分に問い掛けた。
と、いう事で――
取りあえず響の要求は受け入れられ、二人は薄暗い公園のベンチに腰掛ける事になった。