DOUBLE STEAL ~イシヲモツモノ~
未央は肩を竦めてリビングへ戻ると、様子を伺っていた響の腕を引っ張った。
「響、行きましょ」
「いいのか?千聖を放っておいて」
「何故?」
「だって――」
響は千聖のベッドの両脇に座って睨み合っている真紀子と瞳を、ちらりと見た。
「やっぱ心配だろ?」
「平気よ。二人きりじゃないから。それに――」
答えながら玄関へ向かう。
「誰にでもキスしたりするからよ。自業自得だわ」
未央はクスッと笑った。
THE END
…★……★……★…
あとがき
『映画のように面白く、ド派手でドラマチックな作品』を目指したこの『DOUBLE STEAL~イシヲモツモノ~』は、これで終了です。
副題がカタカナだった理由も、お分かりいただけましたね?
そうです、『石』ではなく『意志』だったのです。
夢や希望を叶えるため、そして目指す場所へ辿り着くためには、強い意志が必要だという事をテーマにしていたのです。
別の作品は、『エブリスタ』で公開していますので、興味を持って頂けた方は、宜しければそちらへお越しください。
長らく御愛読、有り難うございました。
では、またお会いしましょう。
紫藤司(^_^)y゜゜゜