DOUBLE STEAL ~イシヲモツモノ~
「だが言っておくが最後のこと以外は俺には責任は無い。全部彼女にやらされた事だからな。最後のことだって偶然だけど――」
「言い訳するなよ!その―― や……やったんだろっ、男らしく認めろよ!」
響の言葉に千聖はまた笑い出した。
「何がおかしいんだよ!」
「クックックッ……君も俺と同じ勘違いをしてる――」
「勘違い?そんな事言って自分のやったこと誤魔化そうとしたって駄目だ!」
「じゃあ彼女に訊いてみるといい。あんたあの夜の事、こいつに詳しく説明してやれよ」
額に手を当てて笑いを堪えながら千聖は未央に言った。
「嫌だ!そんなの聞きたくねえ!」
「やっぱり勘違いしてる。最悪だ……フッ……ハハハ」
「響、あのね――」
「未央がそんな事になった話しなんて聞きたくねえ!嫌だ!絶対に聞きたくねえよぉお!」
顔を覗き込んだ未央の言葉を、響の叫び声と千聖の笑い声が掻き消した。
…☆…
「―― ってわけなの。今度は分かってくれた?」
「……まあ何とか」
響は隣に座った未央の七回目の説明でやっと肯いた。
向かい側に座った千聖が肩を竦める。
「だから言っただろう?勘違いだって」
「だけど元はと言えばあんたがあんな言い方するから――」
「俺は彼女の言い方を、そのまま真似ただけだ」
間髪入れずに返された声に、響は言葉を止めた。
確かに未央なら、ああいう誤解を招きそうな言い方をしそうだったからだ。
「こっちはいい迷惑だ。誤解で殴られちゃ堪らない。全く短気も大抵にして欲しいな。もう高校生だろう?小学生の頃とちっとも変わってないじゃないか」
「えっ?」
途端に未央と響は顔を見合わせた。
「言い訳するなよ!その―― や……やったんだろっ、男らしく認めろよ!」
響の言葉に千聖はまた笑い出した。
「何がおかしいんだよ!」
「クックックッ……君も俺と同じ勘違いをしてる――」
「勘違い?そんな事言って自分のやったこと誤魔化そうとしたって駄目だ!」
「じゃあ彼女に訊いてみるといい。あんたあの夜の事、こいつに詳しく説明してやれよ」
額に手を当てて笑いを堪えながら千聖は未央に言った。
「嫌だ!そんなの聞きたくねえ!」
「やっぱり勘違いしてる。最悪だ……フッ……ハハハ」
「響、あのね――」
「未央がそんな事になった話しなんて聞きたくねえ!嫌だ!絶対に聞きたくねえよぉお!」
顔を覗き込んだ未央の言葉を、響の叫び声と千聖の笑い声が掻き消した。
…☆…
「―― ってわけなの。今度は分かってくれた?」
「……まあ何とか」
響は隣に座った未央の七回目の説明でやっと肯いた。
向かい側に座った千聖が肩を竦める。
「だから言っただろう?勘違いだって」
「だけど元はと言えばあんたがあんな言い方するから――」
「俺は彼女の言い方を、そのまま真似ただけだ」
間髪入れずに返された声に、響は言葉を止めた。
確かに未央なら、ああいう誤解を招きそうな言い方をしそうだったからだ。
「こっちはいい迷惑だ。誤解で殴られちゃ堪らない。全く短気も大抵にして欲しいな。もう高校生だろう?小学生の頃とちっとも変わってないじゃないか」
「えっ?」
途端に未央と響は顔を見合わせた。