DOUBLE STEAL ~イシヲモツモノ~
そこにあるはずの非常口は無く、袋小路になっていたのだ。
いや、その手前右側にドアが一つあるだけだった。
(通路を間違えた?そんな……どうして !?)
足を引きずりながら咄嗟にその部屋へ逃げ込むと、未央は真っ暗な中を手探りで一番奥の何やら四角い大きな箱の影に身を隠した。
(どうしよう。どうしたらいいの?誰か助けて。助けて――!)
こちらへ向かって来る二つの足音に、未央は部屋の隅に頭を抱えてうずくまった。
「ここも調べよう」
ドアの前で警備員の声がしている。
「もう駄目だ……パパごめんなさい」
いつもニコニコ笑っている父親の顔が浮かび、思わず呟いてぎゅっと目を閉じた。
警備員がノブを掴む。
「いいか?開けるぞ」
ノブが回る。
そしてまさにドアが開こうとした時だった。
「何かあったんですか?」
突然若い男の声がした。
…★……★……★…
☆NEXT☆
「あなた誰?」
「俺は――」
「どうしてこんな所にいるの?こんな所で何してるの?私をどうする気なの?」
「どうって別に――」
「私が可愛いからって変な事する気なんでしょ」
「あのな、いい加減にしろよ。真っ暗なのに顔なんか分かるもんか」
「あ、分かったらする気なんだ、やっぱりそうなんだ」
「……もういい」
MISSIO7
― ウエディングドレスを消せ ― へ続く。
いや、その手前右側にドアが一つあるだけだった。
(通路を間違えた?そんな……どうして !?)
足を引きずりながら咄嗟にその部屋へ逃げ込むと、未央は真っ暗な中を手探りで一番奥の何やら四角い大きな箱の影に身を隠した。
(どうしよう。どうしたらいいの?誰か助けて。助けて――!)
こちらへ向かって来る二つの足音に、未央は部屋の隅に頭を抱えてうずくまった。
「ここも調べよう」
ドアの前で警備員の声がしている。
「もう駄目だ……パパごめんなさい」
いつもニコニコ笑っている父親の顔が浮かび、思わず呟いてぎゅっと目を閉じた。
警備員がノブを掴む。
「いいか?開けるぞ」
ノブが回る。
そしてまさにドアが開こうとした時だった。
「何かあったんですか?」
突然若い男の声がした。
…★……★……★…
☆NEXT☆
「あなた誰?」
「俺は――」
「どうしてこんな所にいるの?こんな所で何してるの?私をどうする気なの?」
「どうって別に――」
「私が可愛いからって変な事する気なんでしょ」
「あのな、いい加減にしろよ。真っ暗なのに顔なんか分かるもんか」
「あ、分かったらする気なんだ、やっぱりそうなんだ」
「……もういい」
MISSIO7
― ウエディングドレスを消せ ― へ続く。