DOUBLE STEAL ~イシヲモツモノ~
「正直言うと、あんたに興味を持ったんだ。できればもっと話しがしたい。あんたの事もっと知りたい。―― 本当にスタイルが良くて胸が大きいのかも」

 そう告げて、背中を向けたまま電気のスイッチを入れ千聖は外にでて行った。

 すぐに辺りを見回す。

 部屋の中は、全て千聖が言ったとおりだった。

 洗濯機、乾燥機、そして――

 未央は染料の箱を手に取ると、洗濯機に水を入れてそれを溶かした。

「あと八分」

 呟いて、ビニールから取り出したドレスを急いで中に入れた。




…★……★……★…


☆NEXT☆

「ナンパしたいとも思わないタイプか……我ながら上手い事言ったよな」

「千聖、それって誰の事?」

「斉藤信子っていう仕事先で会った娘のことだ」

「ちょっと!そんな言い方酷いじゃない!」

「思ったまま言っただけだ。何が悪い?」

「そんな事言われたら傷付くわよ!いいもん!千聖になんか誘われなくてもいいもん!」

「……?何であんたが怒ってるんだ?」

「ぁ………なんでもない」



  MISSION8
  ― 小さな嫉妬 ― へ続く。




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