DOUBLE STEAL ~イシヲモツモノ~
ローラースケートを外してリュックにしまい、辺りを見回す。
高い塀のすぐ内側に大きな木がある。
未央はその傍まで行き、左手を真っ直ぐその木の枝に向けた。
途端に手首の辺りから何かが飛び出し、その枝にグルグルと巻き付く。
そこから伸びた細いワイヤーをクイクイッと引っ張り、今度はそれを伝って身軽に登り始めた。
あっという間に塀を越える。
庭に降り立つと急いで建物に向かい、素早く物陰に身を隠す。
「いつも通りだと、あそこの窓が開いてるはずよね」
それから勝手口横に置かれたゴミ箱から物置の屋根。
そして一階の屋根へと登ると、ベランダの手摺りを越えて内側に入った。
「ラッキー!」
小さく指を鳴らす。
思った通りベランダの窓が少し開いていた。
この家では猫を飼っていて、自由に出入りできるようにといつもここが開けてある事を未央は知っていたのだ。
高い塀のすぐ内側に大きな木がある。
未央はその傍まで行き、左手を真っ直ぐその木の枝に向けた。
途端に手首の辺りから何かが飛び出し、その枝にグルグルと巻き付く。
そこから伸びた細いワイヤーをクイクイッと引っ張り、今度はそれを伝って身軽に登り始めた。
あっという間に塀を越える。
庭に降り立つと急いで建物に向かい、素早く物陰に身を隠す。
「いつも通りだと、あそこの窓が開いてるはずよね」
それから勝手口横に置かれたゴミ箱から物置の屋根。
そして一階の屋根へと登ると、ベランダの手摺りを越えて内側に入った。
「ラッキー!」
小さく指を鳴らす。
思った通りベランダの窓が少し開いていた。
この家では猫を飼っていて、自由に出入りできるようにといつもここが開けてある事を未央は知っていたのだ。