Faylay~しあわせの魔法
パタン、と扉が閉じられるのを見てから、アレクセイは背後の丸窓を振り返った。そこからは、鳥のように飛び交う飛行艇の姿が良く見えた。
「侵入者か。……あの少年がいるかな」
そう言うアレクセイの顔には、薄っすらと笑みが広がる。
それはまるで、旧知の友人に会うのを楽しみにしているかのような笑みだった。
戦艦内部は、ひとつの街が入るのではないかと思われるほど広かった。
「よくこんなデカいの、飛べるよな」
正面から飛んでくる銃弾を剣を振り回しながら弾き、フェイレイは呟く。
10人くらいが余裕で並べる広さの通路は、身を隠すところがまったくない。飛んでくる銃弾はすべて自分で防がなくてはならなかった。
「防壁弾もありますが、数が限られています」
フェイレイの背にピタリと背をつけたヴァンガードは、後方から来る兵士に撃たれる前に撃って、銃弾を防いでいた。
「まだイケるうちは、取っとけ。……大丈夫か?」
「平気ですよ」
言いながらトリガーを引き絞る指には、ピリピリと痛みがあった。
魔法弾を撃つよりも、遥かに数を撃たなければならない。しかも長時間の戦闘で、グローブを嵌めていてもなお、指には血が滲んでいた。
「くそ、リディルはどっちだ」
この艦内に入ってから、攻撃が激しくて地図の確認がまったく出来ていない。方向がまったく掴めなかった。
「侵入者か。……あの少年がいるかな」
そう言うアレクセイの顔には、薄っすらと笑みが広がる。
それはまるで、旧知の友人に会うのを楽しみにしているかのような笑みだった。
戦艦内部は、ひとつの街が入るのではないかと思われるほど広かった。
「よくこんなデカいの、飛べるよな」
正面から飛んでくる銃弾を剣を振り回しながら弾き、フェイレイは呟く。
10人くらいが余裕で並べる広さの通路は、身を隠すところがまったくない。飛んでくる銃弾はすべて自分で防がなくてはならなかった。
「防壁弾もありますが、数が限られています」
フェイレイの背にピタリと背をつけたヴァンガードは、後方から来る兵士に撃たれる前に撃って、銃弾を防いでいた。
「まだイケるうちは、取っとけ。……大丈夫か?」
「平気ですよ」
言いながらトリガーを引き絞る指には、ピリピリと痛みがあった。
魔法弾を撃つよりも、遥かに数を撃たなければならない。しかも長時間の戦闘で、グローブを嵌めていてもなお、指には血が滲んでいた。
「くそ、リディルはどっちだ」
この艦内に入ってから、攻撃が激しくて地図の確認がまったく出来ていない。方向がまったく掴めなかった。