Faylay~しあわせの魔法
「生まれてくる子はきっと、赤髪の女の子と、茶髪の男の子。2人とも可愛いうえに優秀で~……」
「……誰の話?」
妄想独り言に突っ込むリディルの声に、フェイレイはハッと我に返った。
「あ、いや、違う!」
慌てて首を振る。
「なんでもない、なんでもない」
頭が千切れる勢いで首を振り続けたため、ふらついて学舎の塀に激突するも、平静を装うとしてフラフラと歩き続けた。
ちょうど通学時間だったため、通りすがる大勢の学生たちがギョッとしたような顔でフェイレイを振り返る。
その横を平然とした顔でリディルは歩いていく。
そんな調子で、やっとセンタービルへ到着した。
世界でも最先端の機械技術を得ているギルドのビルは、シュッと自動で開く。
二枚目の扉に辿り着くまでに、頭上にあるセンサーが勝手にIDをチェックして人物照会し、許可が下りれば扉が開く。
フェイレイとリディルは問題なくそこをクリアすると、人々の行き交うロビーを横切って、中央にあるエレベーターに乗り込んだ。
扉が閉まるとゆっくりとエレベーターは昇り始め、硝子の向こうに見えるギルドの街並みがどんどん小さくなっていった。
街の向こうには先程まで歩いていた針葉樹林がずっと続き、その先には太陽に照らされ白く光る海面が見えた。
海を見ると自然に頬が緩む。そこに将来の夢があるからだ。
「……誰の話?」
妄想独り言に突っ込むリディルの声に、フェイレイはハッと我に返った。
「あ、いや、違う!」
慌てて首を振る。
「なんでもない、なんでもない」
頭が千切れる勢いで首を振り続けたため、ふらついて学舎の塀に激突するも、平静を装うとしてフラフラと歩き続けた。
ちょうど通学時間だったため、通りすがる大勢の学生たちがギョッとしたような顔でフェイレイを振り返る。
その横を平然とした顔でリディルは歩いていく。
そんな調子で、やっとセンタービルへ到着した。
世界でも最先端の機械技術を得ているギルドのビルは、シュッと自動で開く。
二枚目の扉に辿り着くまでに、頭上にあるセンサーが勝手にIDをチェックして人物照会し、許可が下りれば扉が開く。
フェイレイとリディルは問題なくそこをクリアすると、人々の行き交うロビーを横切って、中央にあるエレベーターに乗り込んだ。
扉が閉まるとゆっくりとエレベーターは昇り始め、硝子の向こうに見えるギルドの街並みがどんどん小さくなっていった。
街の向こうには先程まで歩いていた針葉樹林がずっと続き、その先には太陽に照らされ白く光る海面が見えた。
海を見ると自然に頬が緩む。そこに将来の夢があるからだ。