Faylay~しあわせの魔法
「惑星王、何がしたいんだろう。こんなんじゃ、世界は壊れるばかりだ。リディルのことだって……クーデターを起こした宰相みたいに、するつもり、なんだろ?」
「それは……」
ローズマリーは、さらさらと風に揺れるリディルの髪を、そっと撫でた。
「分かりません。でも、カインは……昔のカインは、リディアーナを処刑するつもりなどなかったのよ? 行方不明だって聞いて、本当に心配していたのですもの」
「……それ、本当?」
「ええ、本当です。捜索もずっとしていたのですよ。見つけたら、お母様のことを詫びたいって。……幸せに暮らして欲しいのだとも言っていたのです。宰相のことだって、処刑せずにずっと牢に閉じ込めていたのですよ? それを、今になって公開処刑……やはり、何かがおかしいのよ。あれは……カインでは、ない」
自分の言葉がすとんと胸に落ち、ローズマリーは深く頷いた。
あれは、カインではない。
では誰なのだと聞かれても、それは分からないけれど。
「惑星王が惑星王でなくたって、何だって、リディルを傷つける人に変わりない」
「……そうですね」
ローズマリーは哀しげに頷いた。
「リディアーナが自分の他に唯一、精霊の女王を召喚出来る者だから……狙っているのかもしれません。この子がちゃんと女王を召喚出来るようになれば……脅威ですもの」
フェイレイは座席の背もたれをギュッと抱きしめながら、リディルの寝顔を見守る。
絶対に、惑星王には渡さない。
護ってみせる……。
「それは……」
ローズマリーは、さらさらと風に揺れるリディルの髪を、そっと撫でた。
「分かりません。でも、カインは……昔のカインは、リディアーナを処刑するつもりなどなかったのよ? 行方不明だって聞いて、本当に心配していたのですもの」
「……それ、本当?」
「ええ、本当です。捜索もずっとしていたのですよ。見つけたら、お母様のことを詫びたいって。……幸せに暮らして欲しいのだとも言っていたのです。宰相のことだって、処刑せずにずっと牢に閉じ込めていたのですよ? それを、今になって公開処刑……やはり、何かがおかしいのよ。あれは……カインでは、ない」
自分の言葉がすとんと胸に落ち、ローズマリーは深く頷いた。
あれは、カインではない。
では誰なのだと聞かれても、それは分からないけれど。
「惑星王が惑星王でなくたって、何だって、リディルを傷つける人に変わりない」
「……そうですね」
ローズマリーは哀しげに頷いた。
「リディアーナが自分の他に唯一、精霊の女王を召喚出来る者だから……狙っているのかもしれません。この子がちゃんと女王を召喚出来るようになれば……脅威ですもの」
フェイレイは座席の背もたれをギュッと抱きしめながら、リディルの寝顔を見守る。
絶対に、惑星王には渡さない。
護ってみせる……。