Faylay~しあわせの魔法
ほっと息をつきながら後頭部に手を添え、そっとベッドに横たえる。リディルは再び夢の世界へと旅立っていったようだ。
そのあどけなさの残るかわいい寝顔を眺め、ポリポリと頭をかく。
「えーと。どういう状況だ、これ?」
辺りを見回しながら、ない頭を絞って考える。
部屋は狭い。壁際に押しやられたベッドがひとつと、小さな丸テーブルが置かれただけでいっぱいいっぱいだ。
木目の板が床や壁に打ち付けられた部屋だが、壁に白い救命着がかかっている他は何もないので、まったく生活感はない。
僅かに光が差し込む小さな丸窓から見えるのは、昇り始めた太陽の光を反射させる大海原。
ここは海賊船の一室。それは分かった。
そうすると、昨日──だろうとは思うのだが、どれくらい寝ていたのかはっきりしない──船長との決闘後、リディルのこともあって倒れて、そのままここに寝かせられた、ということになる。
誰かに着替えさせられたのか、寝巻きらしいブカブカの白いTシャツと、ズルズル長いズボンを履いていた。
そういえば海に落ちてびしょ濡れだったはずだ。それで着替えさせられたのだろうか。
リディルもいつもの服とは違う、ゆったりとした白いワンピースのような寝巻きを着せられていた。リディルも海水に濡れていたから、同じように着替えさせられたのだろう。
しかし、何故同じベッドに寝かせられているのだろうか。それが疑問だ。
どうやったのか分からないけれど、惑星王の力を退けた後、リディルの傍から離れないと駄々でもこねたのだろうか。
そのあどけなさの残るかわいい寝顔を眺め、ポリポリと頭をかく。
「えーと。どういう状況だ、これ?」
辺りを見回しながら、ない頭を絞って考える。
部屋は狭い。壁際に押しやられたベッドがひとつと、小さな丸テーブルが置かれただけでいっぱいいっぱいだ。
木目の板が床や壁に打ち付けられた部屋だが、壁に白い救命着がかかっている他は何もないので、まったく生活感はない。
僅かに光が差し込む小さな丸窓から見えるのは、昇り始めた太陽の光を反射させる大海原。
ここは海賊船の一室。それは分かった。
そうすると、昨日──だろうとは思うのだが、どれくらい寝ていたのかはっきりしない──船長との決闘後、リディルのこともあって倒れて、そのままここに寝かせられた、ということになる。
誰かに着替えさせられたのか、寝巻きらしいブカブカの白いTシャツと、ズルズル長いズボンを履いていた。
そういえば海に落ちてびしょ濡れだったはずだ。それで着替えさせられたのだろうか。
リディルもいつもの服とは違う、ゆったりとした白いワンピースのような寝巻きを着せられていた。リディルも海水に濡れていたから、同じように着替えさせられたのだろう。
しかし、何故同じベッドに寝かせられているのだろうか。それが疑問だ。
どうやったのか分からないけれど、惑星王の力を退けた後、リディルの傍から離れないと駄々でもこねたのだろうか。