Faylay~しあわせの魔法
すると、リディルの身体がピクリと動いて。
はっとして頭を上げ、視線を上げていくと、ぱっちり開いた翡翠の瞳と目があった。
(あ、起きた)
先程の寝ぼけていた目とは違い、今度はしっかりとフェイレイを捉えている。
その澄んだ瞳を見ているうちに、やっと、自分が何をしているのか気付いた。
(ヤバい)
自分でもビックリな、ミラクルな事態だ。
ベッドの上に組み敷いたような形で、胸元をはだけさせて、しかも肌に触れるなど。
無意識の上、まったく下心はなかったはずだけれど、よく見たらはだけた胸元からかわいらしい下着が見えていたりして、それに心臓をドキリとさせると、本当に下心がなかったのかなんて分からなくなってきて。
頭の中がグルグルと混乱してきた。
「いや、あの、これは、ちょっと、話せば深ーいワケが……」
言い訳しなくてはいけないと、必死に頭を働かせようとするフェイレイだが、リディルの衣服を乱れたままにし、おまけに上から避けようともしないあたり、まったく頭は働いていない。
リディルはフェイレイを見上げ、戸惑ったように瞳を揺らし、白い頬を赤く染めて。
ばち────ん。
思い切り、フェイレイの頬を平手打ちした。
はっとして頭を上げ、視線を上げていくと、ぱっちり開いた翡翠の瞳と目があった。
(あ、起きた)
先程の寝ぼけていた目とは違い、今度はしっかりとフェイレイを捉えている。
その澄んだ瞳を見ているうちに、やっと、自分が何をしているのか気付いた。
(ヤバい)
自分でもビックリな、ミラクルな事態だ。
ベッドの上に組み敷いたような形で、胸元をはだけさせて、しかも肌に触れるなど。
無意識の上、まったく下心はなかったはずだけれど、よく見たらはだけた胸元からかわいらしい下着が見えていたりして、それに心臓をドキリとさせると、本当に下心がなかったのかなんて分からなくなってきて。
頭の中がグルグルと混乱してきた。
「いや、あの、これは、ちょっと、話せば深ーいワケが……」
言い訳しなくてはいけないと、必死に頭を働かせようとするフェイレイだが、リディルの衣服を乱れたままにし、おまけに上から避けようともしないあたり、まったく頭は働いていない。
リディルはフェイレイを見上げ、戸惑ったように瞳を揺らし、白い頬を赤く染めて。
ばち────ん。
思い切り、フェイレイの頬を平手打ちした。